季節感を大切に日本料理を
旬の食材でおもてなし

お店の名の由来は、店を構える宮川町の通りや鴨川が簾（すだれ）のように縦に並んでいるところから「水」と「簾」を関連させて―「水簾（すいれん）」。お客様に喜んでいただけること、最高のおもてなしができることを念頭に季節感・旬の食材を取り入れた日本料理を生み出しています。

素材選び、下ごしらえ、包丁技法、調理方法、器、盛り付け、心意気そのひとつひとつが積み重なって、お料理は芸術品にまで達します。
山に降る雨粒がいつしか小川になり､大流になるようにやさしくせせらぎ、ゆるぎなく流れていく―「水」そんな水の流れのように柔軟に四季の移ろいを映し、時代や人に寄り添うお料理をお楽しみください。

料理人は、日々食材選びに神経を研ぎ澄ませ技術を磨き、研鑽してゆきます。
季節感やお食事される方を思う心を忘れてしまわないようにとあえて当店では看板料理や名物料理をご用意しておりません。ひとつの料理に固執したり、慢心したりすることの無いようにまっさらな心で皆様に喜んで頂けるお料理を提供できるよう心を込めて励みます。

おせち「瑞兆」は、多くの方にお召し上がりいただきたいという想いから、高級食材である「あわび旨煮」や、「数の子」「黒豆」といったおせちの定番料理から、国産鶏肉をすり身にし、卵・たまねぎ・柚子皮などを加えて丸にとり、じっくりと煮含め柔らかく仕上げた「柚子鶏つくね」といったお肉料理や、秘伝の餡にたっぷりの黒と白の胡麻をまぶし、香ばしく仕上げた「胡麻ポテト」などの甘味まで、ご家族皆様で楽しんでいただけるようなお料理を多数取り揃えました。
皆様で「瑞兆」を召し上がった時間が、笑顔あふれる思い出のひとときになれば幸いです。

『味付けするときは優しい気持ちで味付けすること』を料理を作る上で心掛けています。料理は基本的に"人"が出るものなので、その時の感情はもちろんですが、元々持っているその人柄が料理に出ます。だからおせちは特に、家族三世代で食べられるような、『優しい味付けの食べて美味しいもの』だけにこだわって組み立てました。
また「おせちは華やかでなければならない」という想いからお重は高級感のある白木に、お料理は「海老旨煮」をはじめとした彩り豊かな品々を多数盛り込んでおりますので、『瑞兆』とともに楽しいお正月を過ごしていただけると自負しております。

料亭 水簾
料理長 榎並将史 氏