夜空に咲く、瞬間の芸術──花火玉の種類を知る
こんにちはスタッフいわさきです。。
夏の風物詩、花火大会。その華やかで壮大な演出の主役を担うのが「花火玉」です。一見するとただの打ち上げ花火に見えるかもしれませんが、その一つひとつに細やかな技術と伝統が込められています。
本記事では、花火玉の基本構造や種類、見た目の違い、そしてサイズごとの価格についてもご紹介します。
華やかに開く、王道の「割物(わりもの)」
割物とは、花火玉が上空で正確に破裂し、星(火薬玉)が均等に飛び出して球状に広がるタイプです。見た目がまさに「夜空に咲く花」のように美しく、最も伝統的な様式といえます。
主な種類
- 菊花型:星が線を引きながら放射状に広がり、菊の花のようなシルエット。
- 牡丹型:尾を引かず、ふわっと丸く広がる点だけタイプ。
- 冠菊:丸く開いた後、金色の尾が長く残り、ゆったりと下に降り注ぐタイプ。
余韻を楽しむ、幻想的な「ポカ物」
ポカ物(ポカもの)は、割物よりもふわっと開いて、星が流れるように落ちていく花火です。柳やしだれ桜のような演出が多く、余韻を楽しむタイプ。
主な種類
- 柳(やなぎ):星がしだれるように落ちる。金や銀の尾が流れる。
- 蜂(はち):一度開いたあと、星がジグザグに飛び回る。
- 飛遊星:まるでホタルが舞っているような、小さく可憐な演出。
遊び心満点!「型物(かたもの)」
型物は、花火玉の中に星を特定の形に配置し、開花時にハートやスマイル、文字などの形を描く特殊な花火です。
主な種類
- ハート型
- 星型
- 文字型(例:祝、寿、名入れ)
花火玉のサイズと価格一覧
花火玉のサイズは「号数」で表され、直径や開花の大きさ、価格に大きな差があります。
号数 | 玉の直径 | 開花直径 | 価格(目安) |
---|---|---|---|
3号玉 | 約9cm | 約60m | 約3,000~5,700円 |
4号玉 | 約12cm | 約120m | 約5,000~10,700円 |
5号玉 | 約15cm | 約150m | 約9,000~16,000円 |
6号玉 | 約18cm | 約220m | 約15,000~22,500円 |
7号玉 | 約21cm | 約240m | 約24,000~27,000円 |
8号玉 | 約24cm | 約280m | 約35,000~51,000円 |
尺玉(10号玉) | 約30cm | 約320m | 約50,000~70,000円 |
2尺玉 | 約60cm | 約480m | 約500,000~700,000円 |
3尺玉 | 約90cm | 約550m | 約1,300,000~1,700,000円 |
4尺玉 | 約120cm | 約800m | 約2,500,000~2,800,000円 |
※価格は参考値であり、実施地域や花火業者により変動します。
花火大会を開催するには?
花火大会を開催するには、実は多くの準備が必要です。花火玉の種類や規模に応じて、消防署への届け出や火薬類の使用許可、観覧エリアの安全対策、警察との交通整理の調整、さらには露店の出店管理など、多岐にわたる手配が求められます。
また、打ち上げ場所の使用許可や、保安距離の確保、消火器の配置、万が一のための救護体制なども必須です。規模が大きくなるほど、行政や地域住民との連携も欠かせません。
こうした準備を経て、ようやく夜空に美しい一発が打ち上がるのです。