冬の味覚といえば、やっぱりカニですよね!
「カニの王様」と呼ばれるボリューム満点のタラバガニか、それとも繊細な味わいのズワイガニ(松葉ガニや越前ガニ)か…。
うーん、どっちも魅力的!
でも、「正直、ふたつの違いってイマイチよく分からない…」なんて思っていませんか?
それに最近、「イバラガニ」っていう名前も聞くけど、あれって一体何者…?
そんなあなたのモヤモヤ、この記事を読めばスッキリ解決しますよ!
この記事では、カニの生物学的な「衝撃の事実」から、プロが唸る「本当の味の違い」まで、どこよりも分かりやすく徹底的に解説しちゃいます!
これを読めば、あなたもカニ選びで失敗しない「カニ通」になれること間違いなしです!
目次
衝撃の事実!タラバガニは「カニ」じゃなかった!?
さっそくですが、みなさんに衝撃の事実をお伝えしなければなりません…。
実は、「カニの王様」タラバガニ…
生物学的な分類でいうと、「カニ」の仲間じゃないんです!
「ええーっ!?じゃあ何なの!?」
なんと、タラバガニは「ヤドカリ」の仲間(異尾下目)に分類されるんです。
ビックリですよね!
よーくカニの姿を思い出してみてください。
ズワイガニのような「真のカニ」(短尾下目)は、ハサミとは別に、歩くための脚(歩脚)が4対、つまり8本あります。
でも、タラバガニの脚を数えてみると…ハサミの他に6本しか見えません。
「あれ?足りなくない?」
そうなんです。実はタラバガニ(ヤドカリの仲間)にも脚は合計10本あるのですが、一番後ろの2本(第5胸脚)がものすごく小さく退化して、甲羅の中に隠れちゃってるんです。
だから、外から見ると6本脚に見えるんですね。
この「ヤドカリの仲間」という事実は、「味」にも大きな影響を与えています。
それは…カニミソです。
タラバガニのカニミソ(肝膵臓)は、ズワイガニのものとは違って食感が悪く、体の仕組み的にもあまり食用に向いていません。
市場で売られているタラバガニの甲羅にミソが入っていないのは、こういう生物学的な理由があったんです!
徹底比較!「ズワイガニ」と「タラバガニ」決定的な違いはココ!
では、改めて「真のカニ」であるズワイガニと、「ヤドカリの仲間」であるタラバガニ。
それぞれの魅力と決定的な違いを見ていきましょう!
繊細の極み:「ズワイガニ」(本ズワイ)
松葉ガニや越前ガニといった高級ブランドガニの多くは、このズワイガニ(本ズワイ)です。
- 分類: 真のカニ(短尾下目)
- 外見: 脚は細くしなやかで、甲羅は比較的ツルッとしています。脚はもちろん8本!
- 味の魅力(身): 繊維がとっても細かく、口に入れるとホロリとほどけ、「上品な甘み」が広がるのが特徴です。
- 味の魅力(ミソ): これぞ真骨頂! 「真のカニ」であるズワイガニのカニミソは、濃厚で旨味が強く、まさに絶品。カニ好きには「身よりミソが目当て」という人も多いですよね!
ズワイガニは、「身の繊細な甘み」と「カニミソの濃厚な旨み」の両方を堪能できる、まさに「繊細の女王」と呼ぶにふさわしいカニなんです。
ボリュームの王様:「タラバガニ」
一方、その圧倒的な存在感で食卓を支配するのがタラバガニです。
- 分類: ヤドカリの仲間(異尾下目)
- 外見: 太くたくましい脚が特徴。脚は外から見て6本。甲羅にはトゲがあります。
- 味の魅力(身): タラバガニの魅力は、なんといってもその「圧倒的なボリューム」! 太い脚にギッシリ詰まった身は、食べ応えバツグンです。
味自体はズワイガニに比べると「あっさり」しており、専門家からは「大味」と評されることも。だからこそ、ポン酢や醤油との相性が良いんですね。 - 味の魅力(ミソ): 前述のとおり、カニミソは基本的に食用とされません。
タラバガニは、内臓(カニミソ)の味ではなく、純粋に「脚の身の量(ボリューム)」に特化したカニ。
「カニミソは苦手だけど、カニの身をお腹いっぱい食べたい!」という人にとっては、まさに「ボリュームの王様」です。
第3のカニ!「幻のカニ」イバラガニの正体とは?
さて、ここからが本題です。
ズワイガニとタラバガニの二大巨頭の影に隠れつつも、美食家たちから「タラバより美味い!」と熱烈に支持されるカニがいます。
それが、第3のカニ「イバラガニ」です!
見た目はタラバガニに似ていますが、その名の由来となった「茨(いばら)」のような、鋭く長いトゲで甲羅全体が覆われているのが特徴です。
(加工業者さんが「軍手なしじゃ手が血だらけになる」と嘆くほどのトゲトゲっぷりだとか…!)
このイバラガニ、分類はタラバガニと同じ「ヤドカリの仲間」です。
それなのに、なぜ「幻のカニ」と呼ばれるほど希少なんでしょうか?
その答えは、「生息している場所が深すぎる」から!
イバラガニが住んでいるのは、なんと水深600m〜800mというとんでもない深海。
一般的なカニ漁が行われる大陸棚より、はるかに深い場所なんです。
そんな深海からカニを獲るのは非常に難しく、「深海カニ籠漁」という特殊な漁法で、しかも一度に獲れる量が制限されています。
産地(北海道の羅臼や静岡の駿河湾などが有名)では、「一度の漁でたった数杯」なんてこともザラ…。
獲れたカニも、その希少性と鮮度からほとんどが産地で消費されてしまい、全国の市場にはめったに出回らない…。
これが、イバラガニが「幻のカニ」と呼ばれる理由なんです。
名前にダマされるな!本当に美味しいのは「イバラガニ“モドキ”」!?
「なるほど、深海にいるから幻なのか…」と納得したところで、さらにややこしい、でも超・重・要な事実をお伝えします。
実は、みなさんが市場や通販で「美味しいイバラガニ」として目にしているカニの正体…
生物学上の名前(標準和名)は、「イバラガニモドキ(偽物)」なんです!
「ええーっ!?モドキってどういうこと!?」
これには、本当にビックリな「名前と価値が逆転しちゃった」お話があるんです。
- 本家「イバラガニ」 (Lithodes turritus)
もともと「イバラガニ」と名付けられた種がいますが、こちらは相模湾などに生息し、「脚が細くて肉量も少なく、味もイマイチ」とされ、あまり市場価値は高くないんです。 - 通称「イバラガニ」 (Lithodes aequispinus)
一方、北海道・羅臼などで獲れる、トゲトゲで美味しいカニ。これが本家イバラガニに「似ている」という理由で、なんと「イバラガニモドキ(偽物)」と名付けられてしまったんです!
つまり、名前が「モドキ」のほうが、圧倒的に美味しくて価値が高いという、なんとも不思議なことが起きているんですね!
(なので、この記事で「イバラガニ」と呼んでいるのは、この美味しい「イバラガニモドキ」のことだと思ってくださいね!)
もう一つの名!「ゴールデンキングクラブ」って知ってる?
この「イバラガニモドキ」、海外ではその鮮やかなオレンジ色から「ゴールデンキングクラブ」とも呼ばれることがあります。
「キングクラブ」はタラバガニ類の総称としても使われますが、特にこのイバラガニは「ゴールデン」と冠されるだけあって、その色味の美しさと、次に解説する「黄金」にも例えられる濃厚な味が評価されている証拠なんです。
この呼び名からも、いかにイバラガニが特別視されているかが伝わってきますよね!
これが本当の味!イバラガニの驚きの美味しさ
では、その「イバラガニ(モドキ)」の味は、タラバガニとどう違うんでしょうか?
これがもう、衝撃的なんです。
タラバガニの味(再確認):
ボリュームはあるけど、味は「あっさり・大味」。ポン酢や醤油が欲しくなります。
イバラガニ(モドキ)の味:
食感は「ふわっぷりっ」とした、柔らかさと強い弾力を両立させた独特の食感。
そして何より、味が違います。
ズワイガニの上品な甘さとも違う、「クリーミーな甘み」と「昆布のような濃厚な旨味」を併せ持っているんです!
その味は、カニだけで完結していると言われ、プロからは
「塩茹での塩すら不要! 調味料は絶対につけないで!」
とまで言われるほど。
タラバガニと同じヤドカリの仲間なのでカニミソは期待できませんが、その分、「身の味」に全てのポテンシャルを注ぎ込んだような、とんでもなく濃厚なカニなんです。
【なんで?】こんなに美味しいのに、タラバより安いの?
「タラバより濃厚で美味い」
「漁獲量が少なくて幻」
…と聞くと、「じゃあ、ものすごく高いんじゃ…?」と思いますよね。
ところが、ここにも市場の不思議なところがあります。
イバラガニは、希少であるにもかかわらず、市場ではタラバガニよりも安価に取引されることが多いんです。
その理由は、大きく分けて3つ。
- 知名度の低さ:
「タラバガニ」という絶対的なブランド名に比べ、「イバラガニ」や「イバラガニモドキ」の知名度は圧倒的に低いです。 - 加工の困難さ:
あの「軍手必須」の鋭いトゲです。加工業者さん泣かせで、手間(人件費)がかかるため、敬遠されがちな側面があります。 - カニミソの不在:
日本のカニ市場では、やはりカニミソも重要な評価ポイント。ミソが食べられないヤドカリの仲間は、その分評価が下がりがちです。
つまり、イバラガニの市場価格は、その「味」で決まっているのではなく、「知名度や加工の手間」といった別の要因で、本来の価値よりも低く抑えられているんです。
これって…カニの「本当の味」を求める私たち消費者にとっては、最高に「お買い得」なチャンスだと思いませんか?
ひと目でわかる!3大ガニ徹底比較表
ここまで解説してきた3つのカニの違いを、一覧表にまとめてみました!
(※価格はあくまで目安です)
| 項目 | ズワイガニ (繊細の女王) | タラバガニ (ボリュームの王) | イバラガニ (深海の美食) |
|---|---|---|---|
| 生物学的分類 | 真のカニ (短尾下目) | ヤドカリの仲間 (異尾下目) | ヤドカリの仲間 (異尾下目) |
| 見える脚の数 | 8本 | 6本 | 6本 |
| 甲羅の特徴 | トゲが少ない・滑らか | トゲが目立つ | 茨のように鋭く、非常に多い |
| 生息水深 | 比較的浅い | 比較的浅い | 超・深海 (600m~) |
| カニミソ | 非常に美味・価値が高い | ほぼ食用としない | 少ない・食用としない |
| 身の味の特徴 | 上品な甘み、繊細 | あっさり、大味、食べ応え◎ | クリーミーな甘み、昆布の旨味 |
| 食感 | 繊細でほぐれやすい | 繊維が太い・しっかり | ふわっぷりっ |
| おすすめの食べ方 | 茹で、刺し、鍋(ミソと共に) | 焼きガニ、蒸しガニ(ポン酢で) | 蒸し、茹で(調味料不要!) |
| 価格帯(目安) | 高価 | 最高値 | タラバより安価 |
【結論】結局どれがおすすめ?シーン別カニ選びガイド
ここまで3つのカニの違いを見てきましたが、結局「自分はどれを選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。
最後に、目的別の「おすすめカニ」をご提案します!
(1)カニミソも身も!カニを丸ごと味わいたいなら「ズワイガニ」
「カニの魅力は、やっぱりあの濃厚なカニミソ!」
「繊細な身の甘みと、ミソのコク、両方楽しみたい!」
そんなあなたには、迷わず「ズワイガニ」がおすすめです。
カニミソと身を和えて食べる、あの至福の体験は「真のカニ」であるズワイガニだけの特権ですよ!
(2)見た目の豪華さと満足感!お腹いっぱい食べたいなら「タラバガニ」
「ミソは別にいらないかな…」
「とにかく太い脚の身を、豪快にお腹いっぱい食べたい!」
そんなあなたには、「タラバガニ」がピッタリ。
食卓に出た時の圧倒的な豪華さと、プリプリの身を頬張る満足感は、まさに「王様」ならではです。
(3)味で選ぶならコレ!「カニ通」向けの「イバラガニ」
「タラバはちょっと大味で物足りない…」
「調味料に頼らず、カニ肉そのものの“本当の旨み”を味わってみたい!」
「知る人ぞ知る、最高のカニを試してみたい!」
そんなカニの味にこだわりたいあなたにこそ、試してほしいのが「イバラガニ(モドキ)」です。
タラバガニが失ってしまった「濃厚な旨み」と「クリーミーな甘み」が、そこにはあります。
「ゴールデンキングクラブ」の異名を持つこのカニは、知名度が低い今こそ、その真価を味わうチャンスですよ!
まとめ
ズワイガニ、タラバガニ、そしてイバラガニ。
それぞれの違い、スッキリご理解いただけたでしょうか?
タラバガニが実はヤドカリの仲間だったり、美味しいイバラガニの正体が「モドキ」だったり、カニの世界は本当に奥深いですよね!
タラバガニは「ボリュームの王様」、ズワイガニは「繊細な女王」、そしてイバラガニは「深海に眠る、味のスペシャリスト」といったところでしょうか。
一番大切なのは、それぞれの違いを知ったうえで、あなたが「今食べたい!」と思うカニを選ぶことです。
カニの「名前」や「ブランド」に惑わされず、
あなたが本当に求める「味」や「体験」で選んでくださいね!
今年の冬は、ぜひあなたにとっての「最高の一杯」を見つけて、素敵なカニライフをお過ごしください!
最後までお読みいただきありがとうございました╰(*°▽°*)╯
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