■ごあいさつ
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。『ただ』のぐでぐでです。
まだ冷房を稼働させず日々を過ごしています。例年通りだと6月中
に動作確認のため、冷房の電源を入れるのかな。
今は冷房を使わず扇風機で日々を過ごす、ぐでぐでです。
さて、今回の料亭巡りは「京ぎをん」の監修でお世話になっている
「や満文」(ぎをん や満文 青木庵)です。
築百年以上の京町家である元お茶屋を改築して、昔ながらの情趣が
漂う祇園の町を体感できるでしょう。
厳選した食材を惜しげもなく使い、素材を活かした料理を堪能できます。
日本酒も取り揃えているので、お酒が好きな方はより楽しめるでしょう。
それではお店及び会席料理を紹介して参ります。
■『今日の心。京の心』
「移りゆく人の心情に寄り添うような、繊細なお料理」をご提供するとの
心掛けで、丁寧に仕上げた京料理を味わってほしいようです。
幸か不幸か、ありがたいことに料亭巡りできるようになって色んな場所へ
出向いていますが、少人数で個室が使えることもあって「や満文」は
落ち着いて料理とお酒、会話を楽しむのに最適と言ってよいでしょう。
是非とも立ち寄るなら箱庭を眺められる個室を選択して、快適な時間を
過ごしていただければと思います。
■や満文へのアクセス方法について
列車での最寄り駅は京阪本線の祇園四条駅です。6番出入口を出ると
八坂神社方面へ真っ直ぐ進み、横断歩道を2つ進んで花見小路に入ります。
進んで最初の十字路を左に進めば、3軒目あたりで茶色の暖簾と提灯が目印
の「や満文」へ到着です。
2名以上が条件のため、例の如く同席者を連れていきます。
今回の同席者は和食のお店を経営していた経験を持っているので、私より
的確な意見が出てきそう。(汗)
■店内の写真(ここから)
■店内の写真(ここまで)
なかなかに撮り応えある風情を感じさせるお店です。
箱庭の写真は別でご紹介します。
立ち寄った直後はぐでぐでしか来客がなかったためか、静寂のごとく静かで
あるものの店内の雰囲気が歓迎してくれているようで、心地よい気持ちで
料理を待つことができました。
■提供料理の解説(メイン内容)
【夏会席】(特別仕様)
・【付出し】
鱧肝煮 八幡巻 東寺揚げ
万願寺 手まり寿司 味噌漬玉子
インゲン胡麻和え 田楽生麩 枝豆豆腐
綺麗に仕切られた箱の中に小皿を置いています。
食材と合わせた色の小皿が、より上品さを醸し出してくれます。
料理自体もオシャレですが、9種の小皿の色合いと形も注目してほしいです。
ぐでぐでが印象に残った品は味噌漬玉子、田楽生麩 枝豆豆腐で、薄味ベース
なれど、これから出てくるメニューへの期待を大いに向上させてくれます。
同席者は鱧肝煮が珍しいと驚いていました。今回は献立表を最後に預かったので
食事の際にはスタッフから口頭で説明を聞いておりました。口頭で聞いただけで
メニュー把握する同席者はスペック高いと内心びっくり。
別角度の写真も2枚掲載。
【お造り】
・トロ、スズキ、鯛の昆締めねぎ巻き、はも炙り、はも落とし
写真を撮ってみて、絵になるなぁと思うくらい。左側がはもで
右側がトロ、スズキ、鯛となります。
食べた順番に進めていくのでまずは右側から。
トロ、スズキ。鯛は醤油でいただきます。ボリューミーで贅沢な感じです。
やや死角となりますが、後ろには胡瓜もあります。胡瓜は細かく包丁が入れて
おり、とっても食べやすく工夫されています。
最初はわざび入れず、途中からわさび入れて味の変化を地味に楽しみます。
はもは梅肉でいただきます。こちらも最初はわざび入れず、途中からわさび
入れて味の変化を楽しみます。柔らかく食感よく、食べやすい一品ですね。
同席者からはお造り食べるなら、お酒があるほうがよいとの意見があり、種類
は日本酒で手配いたしました。同席者はお酒にも拘りあるので、ここは素直に
意見を聞いておこう。
【吸物】
・はものくずたたき、青瓜、順菜
当日は気温としては高めで寒さを感じなかったので、吸物は少し冷やしてから
いただきました。お酒は飲み物ではありますが、水分補給とはなりませんので
吸物で水分補給を兼ねてみます。
はも、青瓜、順菜の組み合わせがマッチしてスッと口の中へ進んでいきます。
ぐでぐでは提供されたメニュー通りに消化していますが、同席者は食べ比べや
味を吟味したいようで、時間をかける以外に水を飲んで味覚をリセットする
徹底ぶりです。お酒をよく飲む人だから、水を飲むのは酔いを防ぐ観点からも
悪くないことです。
【煮物】
・冬瓜と海老のホワイトアスパラ添え
海老が目立つ一品です。じっくり調理された海老に味がしっかりついています。
冬瓜と海老とホワイトアスパラの組み合わせが想像以上に合うので、大いに食
が進みました。当然お酒も進みますね。
同席者はこの組み合わせが合うことは分かっていたようですが、色合いの組み
合わせでバランスがとれていることに感心していました。
ここで料理の提供が一旦ストップとなったので
お酒の紹介をしておきます。
最初に飲んだビールから。
空きっ腹に一杯飲んでみました。道中でおしゃべりしたので
喉を潤すためのものです。食前酒にすらなりません。
次は梅酒。
苺梅酒、宇治抹茶梅酒とそれぞれいただきました。
これは食前酒の代わりになります。
食中酒としていただいたのがこちら
松本 守破離 純米酒 五百万石
建都 純米大吟醸 山田錦
上記はどちらも辛口ベースですが、松本はすっきりした口当たりで
建都は上品な旨味の味わいなので、飲みやすく会席のメニューとも相性
がよいです。サクサク飲んでオカワリも捗ります。
廣戸川 特別純米
建都に近い味わいですが、滑らかでキレがよいのでこちらも
おススメです。
【焼物1】
・スズキの塩焼
さて、少しの休憩を終えて提供されるのはスズキの塩焼です。
とくに捻りはありませんので、そのままいただく他にスダチで味変を試みて
美味しくいただきます。
同席者は料理提供が少し止まったこともあり、既存メニューは消化できており
ぐでぐでと同じタイミングでいただきました。お皿が料理と合っていて見た目
から美味しさを感じさせてくれるとのコメントがありました。
料理だけでなくお皿を含めての見た目は本当に大切です。
【焼物2】
・焼きはも
炭火で焼くタイプです。この辺りからは部屋が一気に暑くなるので窓を開けて
じっくり、はもを焼いていきます。タイミングをみて白葱、万願寺も入れて
食べるときにはスダチで味を整えます。夏感があってテンションあがりますね。
室温があがるので必然的にお酒もペースアップでさらに進みます。
同席者は焼き加減を拘っていたけど、途中から面倒になったようです。
・・・最終はぐでぐでが焼き加減を調整しました。
味はタレにつけるか、塩につけるかの好みになりますが、どちらも試し
ましたがぐでぐではタレが好みで同席者は塩が合っていたとの意見です。
この辺りは優劣とは関係なしで当人の好みの部分が強いですね。
【揚物】
・甘鯛の唐揚げ
何とも贅沢な唐揚げです。サクっと食感がいい感じです。1つはそのまま
いただき、もう1つは塩とスダチで味変をしてみます。
唐揚げでヘルシーというのも不思議な感じですが、本当にすぐ平らげて
しまいました。
こちらについては同席者からコメントはなし。(お酒に夢中だったかな)
【蒸物】
・賀茂茄子揚げ出し
茄子が絶品です。この一品に関しては「はも」も含まれていますが、メイン
は茄子でしょう。ぐでぐでも同席者も茄子の美味しさで語り合えるくらいに
おススメできるくらいです。蒸物なので、少し体が温まってきました。
ここで中庭の紹介をいたします。
個室からみえる風景は目を惹くし、快適な空間を形成する一助となります。
日が落ちてくるとそれまでとは異なる趣を見せてくれます。
【止椀、ご飯】
・赤出汁
・鯖寿司
・お漬け物
最後の方で提供されるご飯物、赤出汁、お漬け物はお約束です。
鯖寿司を食べるとそれなりにお腹が満たされていると実感しました。
赤出汁、お漬け物も鯖寿司の前後でいただき味に飽きることなく
食べきることができました。
ご飯は当初は別の物が出るはずでしたが、同席者からリクエストあった
品(鯖寿司)に変更となりました。
【水物】
・メロン、ブドウ
甘味だけは論評せず美味しくいただくのみ。
同席者の好物の1つにメロンがあったことは初耳だったので、新しい
発見ができました。
【番外】
・魚2種味噌漬け(仮)
献立表にはありませんが、プラスアルファでいただきました。
名称も仮称となります。
お酒がまだ残っていたので、酒肴としていただきまして
これにて全て完食となりました。
■空間づくりの大切さ
祇園花見小路の裏通りにひっそりと佇む、や満文は祇園に構えるも高い敷居
はなく、本格京料理を味わえます。紅葉の時期など繫忙時期については予約
を入れるのは難しいですが、前もって先の日程で予定を立てれば問題なく
予約可能です。
コロナ禍を終えて、観光客が増えているため、ふらっと立ち寄るのは難しい
ですが、少人数で個室を使える点を考慮して料理やお酒はもちろんとして
会話を楽しみたい方と一緒に来店することを強くおススメします。
料理に何を求めるのかは人それぞれです。見栄えが良い料理、味が良い料理
その両方だったり、それ以上を求める方と千差万別でしょう。
また、何人で食べるのかを気にする方もいるでしょう。
1人で食事する方がよい、2人で食事する方がよい、もしくは多人数で食事
する方がよい、人数に拘りはないと考える方とこちらも千差万別です。
私見ではありますが、落ち着いた空間で2名でじっくり景観と会話と料理と
お酒を愉しむなら、や満文はマッチするでしょう。
特にお酒で日本酒が好きな方には、打ってつけと言っても過言ではありません。
料理を楽しく味わうためには自身の感性に合うお店選びが大切です。
これは優劣ではなく好みになる部分なので、自身でイイネと思えるお店ならば
臆さずにどんどん巡ってみましょう。
■おせちだけじゃない。カニを筆頭にいい品あります
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