■ごあいさつ
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。『ただ』のぐでぐでです。
引き続き、花見を楽しんでおります。桜が散っている地域もありますが
標高の高い場所や寒い場所はまだ散っていないところもあります。
東北地方、北海道での花見はこれからと言えます。
関東より西側の地域でも、まだまだ桜を楽しめます。
一例として岡山県新見市の羅生門さくら公園のように標高の高い位置で
咲く桜は開花時期が遅くなります。一般的には標高が100m上がると2~3日
遅れるようです。
これから花見をするなら、標高の高い場所へ足を運ぶのも良いでしょう。
さて、今回は創業120年を超える水炊きが有名なお店「本家鳥初」を
ご紹介いたします。京情緒が漂う個室で寛げるのが特徴です。
予約するのはなかなか大変でしたが、快適な空間で過ごすひとときは
大変有意義なものとなります。
水炊き以外にも鳥すき、鴨なべも選べるので好みに応じて変えてみて
ください。
■本家鳥初の歩みについて
創業時は鳥肉の販売を手掛け、その後地鶏の美味しさをより味わってもらう
ために、すき焼きの提供を開始しました。
戦時中は地下に完備しているお酒のタンクを活用し、料理屋・酒屋へと変化
するなど時代の変化に柔軟に対応していきます。
戦後は白濁の博多風スープとあっさりした長崎風の出汁を合わせたこだわり
のスープで水炊きを提供しています。七輪から電熱へ、そしてガスへと提供
方法を変えることで常にベストな状態でも今日も在り続けています。
■看板商品は水炊き
水炊き、鳥すき、鴨なべと選択肢がありますが、最初にいただくのは看板商品
の水炊きをおススメします。
鳥すきや鴨なべが食べたいと決めているならその限りではありませんが。
一羽から取れるスープはごくわずか。スープを作るためだけに鳥を使用して
こだわり抜いた白濁のスープをじっくりと時間をかけて仕上げていきます。
丁寧に仕上げた博多風の白濁スープと長崎風のあっさりとした出汁を合わせる
ことで、本家鳥初のスープはより上品な味わいとなります。
■本家鳥初へのアクセス方法
公式サイトでわかりやすい地図を用意してくれているので、今回はこちらを
元に説明します。
最寄り駅は京都市営地下鉄東西線の【京都市役所前駅】です。上記画像では
【京都市役所駅】とありますが、同じ駅です。
お店までの道中に本能寺があります。1582年に織田信長が明智光秀によって
襲撃されて自刃した場所として有名です。いわゆる本能寺の変ですね。
当時は四条西洞院のあたりにありましたが、再建の折に現在の場所となりました。
少し話が逸れましたが、お店へのアクセスは京都市役所から河原町通を南下して
一つ目の交差点を右に入り姉小路通りを通ります。そしたらお店の看板が見える
のでそのまま入店しましょう。
■博多風水だき 突出し・雑炊付
本日のメインとなります。通常は料理と店内外の話は分けていますが、今回は
一体となってご紹介します。
<入店時>店内外
中に入ると一気に静かとなります。
風情のある中庭が心を穏やかにしてくれます。
お部屋は全て個室となるので、プライベートは確保されてリラックスして
飲食と会話を楽しめます。今回は1階「離れ 百合の間」にてお食事をいただき
ました。1階には他に「松の間」「梅竹の間」があり、これを1つの部屋として
使うこともできます。その場合は30名近くの人数が収容できます。
2階には7つの個室があり、それぞれの名前は「くじゃくの間」「ひばりの間」
「つばめの間」「鶴の間」「千鳥の間」「鶯の間」「おしどりの間」とあります。
<離れ 百合の間>
今回通されたお部屋です。実はこの部屋だけ唯一の掘り炬燵部屋だったりします。
足を下せるので楽な姿勢で座れます。この部屋は大変人気なのですが、シーズンを
ずらして訪れたためかお店側の配慮で用意してくれました。
<お品書き>
1)前菜 黒ゴマ豆腐
2)突き出し
菜種酢味噌和え
スナップエンドウの柚子胡椒和え
セロリと蕪のムース
鶏ハム
3)揚げ物 ささ身春巻きねぎ味噌いり
4)鍋物 博多風水だき
今まで巡った料亭で最もシンプルなお品書きです。
そのかわり「4)鍋物」が濃密なメニューで最終的にはお腹は大いに膨れました。
今回は同席者が居ますので食に関する感想を色々求めることとします。
品数が少ないので通常の会席料理と違う形でまとめます。
1)前菜 黒ゴマ豆腐
豆腐ですが、モチモチして薄く甘口な味を感じました。
透明感あるガラス器がより色を引き立たせてくれます。
同席者も同様の見解です。
2)突き出し
菜種酢味噌和え
スナップエンドウの柚子胡椒和え
セロリと蕪のムース
鶏ハム
どのメニューも薄味ベースですが、セロリと蕪のムースと鶏ハムを
先にいただき、スナップエンドウの柚子胡椒和え、菜種酢味噌和え
を後でいただきました。基本的に味付けの主張が弱いものから口に
入れて、味付けの主張が強いものを最後の方に回します。
春が近づいていた時期に食べたためか、この中では菜種酢味噌和え
が食感もあって、この中で一番美味しいと感じました。酢と味噌の
バランスが絶妙でしたね。
同席者はセロリと蕪のムースの繊細な味が気に入ったみたいです。
3)揚げ物 ささ身春巻きねぎ味噌いり
提供されたときがアツアツだったので、少しだけ時間をかけてから
いただきました。ささ身とねぎ味噌の相乗効果が出て、別々で食べる
よりも美味しくいただけました。本当は提供直後が一番美味しいです。
問題は舌が熱さに耐えられるか。
同席者はやや猫舌なので、十分に冷ましてから食べていましたが
冷めても美味しいので味がしっかり行き届いているようです。
4)鍋物 博多風水だき
これが一番のメインとなります。今にして思えばボリューム的には
この1品だけで十分と思わせるくらいです。
最初の加熱はお店の方が行ってくれました。
<出汁の楽しみ方>
お店の方の説明を聞いてから、十分に温まった出汁をそのまま飲みます。
そして日本酒で出汁を割るなど色んな味わい方、楽しみ方を知ります。
鶏肉は柔らかくて食べやすく、この後もいいペースでいただきました。
同席者は出汁と日本酒で割る組み合わせが気に入り、比率を変えながら
何度も飲んでいました。出汁2、酒1の比率で飲むと美味しいと話して
いました。
<自身のペースで楽しむ>
あまり見映えのよい形で器に収めることができませんでしたが、良質な
京野菜をふんだんに食べて栄養をしっかり取るようにしました。
〆の雑炊があるのですが、出汁を飲みすぎて足りなくなったので出汁を
追加してもらいます。
<たっぷりの出汁で作る雑炊>
出汁の追加の行ったのでじっくり加熱する形で雑炊が作れました。
お店の方曰く、出汁が多く残っているので普段よりも時間をかけて
多めに作りますとのことでした。雑炊についてはお店の方にお任せして
出来上がるのを待ちます。
<味付けはお好みで>
最初はそのままいただき、その後は柚子胡椒、塩、七味などで味に変化
を加えていただきました。
<退店時>店内外
日が落ちてライトアップがあると印象が変わります。
料理以外でも楽しめるのが料亭の強みと言えるでしょう。
■鍋料理の料亭
【本家鳥初】京の老舗で喧騒を忘れる水炊きが名物の上品な料亭
についていかがでしょうか。
会席料理とは異なる鍋物を中心とした構成ですが、静かなところで
良質な空間で飲食の提供がなされる料亭です。
店主の考え、お店のコンセプトとの関係で鍋料理をメインとしています
が、逸品料理のメニューがあるので、鍋以外のメニューも用意できます。
仕入れの関係で事前の申し出が必要なようですが。
何度も通うことになるなら逸品料理にも目を向けてみたいと思います。
初めての方は看板商品である水炊きを満喫いただくのが良いと考えます。
■おせちだけじゃない。カニを筆頭にいい品あります
匠本舗ではカニを筆頭に様々な海産物を取扱いしております。
ネットショップ大賞を10年以上連続で1位との実績がありますので
強くおススメいたします。どうぞ素敵な食卓を楽しんでください。