精肉店やこだわりの焼肉店で、ふと目に留まる見慣れない文字『カッパ』。
見かけたことありませんか?
実は、まさに「出会えたら奇跡」とも言える、牛の隠れた名品なんです。
その希少な存在ゆえ、肉通の間では密かに話題になっています。
今回は、その『カッパ』の正体と、
一度食べたら忘れられない奥深い魅力をご紹介します。
目次
その名の由来から紐解く「カッパ」の正体
■雨合羽?謎めいた名前の秘密
「カッパ」という名前は、聞いた人に強い印象を与えます。
このユニークな名称は、実はその見た目に由来しているとされています。
牛肉が枝肉の状態で吊り下げられている際、腹の皮と脂身の間にある赤い皮筋(ひきん)が、まるで雨合羽(あまがっぱ)を羽織っているかのように見えることから名付けられたと伝えられています。
■牛肉のどこにある?その正確な位置と特徴
カッパ肉は、牛のバラ肉の中でも「トモバラ」と呼ばれる部位の一番外側、具体的には腹の皮と脂身の間に位置する赤いスジ肉です。
その肉質は非常に固く、しっかりとした歯ごたえが特徴とされていますが、その反面、噛みしめるほどに濃い旨味が溢れ出すと評価されています。
この独特な性質こそが、カッパ肉を他の部位と一線を画す存在にしています。
カッパ肉は、牛の横隔膜であるハラミと食感が似ていると言われることもありますが、ハラミが内臓肉であるのに対し、カッパはまぎれもなくバラ肉の赤身に分類されます。
なぜ今、カッパ肉が注目されるのか?その唯一無二の魅力
1頭からわずか1kg!?知る人ぞ知る超希少性
カッパ肉が「知る人ぞ知る」存在である最大の理由は、その極めて高い希少性にあります。牛一頭(約500kg)から取れるカッパ肉の量は、わずか1kg、またはそれ以下とされており、別の情報源では約3kgとされているものの、いずれにせよ非常に少量であることに変わりはありません。
このため、一般の流通市場にはほとんど出回ることがなく、「牛すじ肉」の中でも特に希少な部位として扱われています。
固いだけじゃない!噛むほどに広がる旨味の秘密
カッパ肉の最大の魅力は、その「固い」という特性をいかに楽しむかに集約されます。固いという言葉は、時にネガティブな印象を与えかねませんが、カッパ肉の場合は「噛み応えのある食感」と捉えるべきです。
このしっかりとした歯ごたえが、噛めば噛むほどに赤身の濃厚な旨味と、じゅわっと口に広がる脂の甘みを引き出します。
この多層的な味わいは、まさに「肉とスジのいいとこどり」であり、ある精肉店では「ホルモンとカルビのいいとこどり」として、「肉ホルモン」というキャッチーな名称で販売されている例もあります。
この奥深い旨味の秘密は、科学的な側面からも説明することができます。肉の旨味の主な成分は、加熱によって生成される「イノシン酸」や「グルタミン酸」であり、これらの成分がカッパ肉の濃厚な味わいを生み出します。
まとめ:特別なカッパ肉で、いつもの食卓を豊かに
牛の希少部位「カッパ」は、そのユニークな名の由来から始まり、牛一頭からわずかしか取れないという希少性、そして「固さ」を旨味と食感の豊かさに変える調理の楽しさまで、様々な魅力に満ちた特別な存在です。
カッパ肉は、あなたの食卓に新しい風を吹き込み、いつもの料理を特別な体験へと昇華させてくれるはずです!
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