愛犬たちのかかりつけ病院からも、SFTS（重症熱性血小板減少症候群）は、
人でも命に関わることがある感染症だと予防や対策の通知が届いたんですが、
この病気は、マダニに咬まれることで感染するウイルス性疾患です。
特に近年では、日本国内でも多数の症例が報告されており、
一部では犬や猫などのペットから人への感染例も確認されています。

SFTSは一見すると稀な病気に思えるかもしれませんが、
自然豊かな地域やペットを飼っている方にとっては、
非常に身近なリスクとなっています。

本記事では、SFTSの基礎知識から症状、感染経路、動物からの実例、
そして具体的な予防法までを詳しく解説します。

🦠 SFTSとは？主な症状や致死率

SFTS（Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome）は、
SFTSウイルス（SFTSV）によって引き起こされる感染症で、
2011年に中国で初めて報告されました。
日本では2013年に初の患者が確認されて以降、
特に西日本で感染者が増加しています。

主な症状は以下のとおりです。

• 🤒 38℃以上の高熱
• 😵 強い倦怠感や意識障害
• 🤢 嘔吐や下痢、食欲不振
• 🔬 血小板・白血球の減少（血液検査で判明）

特に高齢者では重症化しやすく、致死率は10〜30％に達するという報告もあります。
有効なワクチンや特効薬はまだ存在しないため、予防と早期発見が非常に重要です。

🕷 マダニによる感染経路とリスク

SFTSウイルスは主にマダニが媒介します。マダニは山林や草むらに生息しており、
特に暖かい時期（5〜10月）に活動が活発になります。
ハイキング、畑作業、庭いじりなど、自然と触れる機会が多い人ほど
感染リスクが高まります。

マダニに咬まれても痛みやかゆみを感じにくく、
気付かないうちに吸血されていることも珍しくありません。
吸血中にウイルスが体内に入り、数日〜2週間程度の潜伏期間を経て症状が出ます。

🐕🐈 動物から人へ感染した実例

SFTSはマダニからの感染が有名ですが、
実はウイルスを保有している動物（特に犬・猫）から人に感染したケースも
報告されています。以下は実際に報告された代表的な事例です。

• 📍 2017年 愛媛県：野良猫に咬まれた50代女性がSFTSを発症し、数日後に死亡。直接的な動物由来感染が国内で初めて確認されたケースです。
• 📍 2022年 九州地方：飼い犬がSFTSに感染。看病していた飼い主が体液に触れたことで発症。

特に発熱や元気がない動物にはウイルスが含まれている可能性があるため、
むやみに触らないことが大切です。

🛡 SFTSの予防法：マダニ＆動物由来感染を防ぐには？

以下のような対策を日常的に心がけることで、
SFTSの感染リスクを大きく下げることができます。

🧴 マダニに咬まれないための対策

• 👖 長袖・長ズボン・帽子・手袋などを着用して肌を露出しない
• 🌿 草むら・藪・山林などに入る際は、マダニ忌避スプレー（ディートやイカリジン配合）を使用
• 🚿 外出後はすぐに入浴し、身体にマダニが付いていないか確認

🐾 ペットや動物との接触による感染を防ぐ方法

• 💊 犬や猫には動物病院で処方されるマダニ駆除薬を定期的に使用
• 🧼 発熱や出血などの症状がある動物に触れる際は、ゴム手袋やマスクを着用
• 📞 不審な症状がある場合は早めに獣医師へ相談

📌 まとめ

SFTSは、マダニを通じてだけでなく、犬や猫など動物を介して
人に感染する危険なウイルスです。
致死率も高く、特効薬がないことから、「予防こそ最大の防御」といえます。

野外活動の多い季節やペットを飼っている方は、
マダニ対策と動物との正しい関わり方を徹底し、自分と家族の健康を守りましょう。