■ごあいさつ
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。『スタッフぐでぐで』です。
連休とるも天候に恵まれず、遠方へ出かけることができないため
近場でサクっとお出かけしました。
今回は【日本三名泉】の1つであり【日本三古泉】の1つでもある
有馬温泉について紹介いたします。
■有馬温泉(ありまおんせん)とは
兵庫県神戸市北区有馬町にある温泉です。江戸時代の温泉番付では
当時の最高位である「西の大関」に格付けされました。
日本書紀や枕草子などの文献で登場する由緒ある温泉です。
有馬温泉は環境省の指針により療養泉として指定している9つの主成分のうち
7つもの成分が含まれており、世界的にも珍しい多くの成分が混合した温泉です。
<9つの主成分のうち★マーク成分が有馬温泉に含まれています>
★単純性温泉
★二酸化炭素泉
★炭酸水素塩泉
★塩化物泉
★硫酸塩泉
★含鉄泉
★放射能泉
・硫黄泉
・酸性泉
泉質としては大きく分けて2つです。
【金泉】
湧出口では透明ですが、空気に触れ着色する含鉄塩化物泉(赤湯)です。
有馬温泉古来の鉄分と塩分を含んだ温泉です。鉄分が多いのでタオルにかけ続ける
と赤褐色に染まります。
高濃度の塩分が肌に薄い膜を作るため保湿効果が持続し、冷え症や関節痛への効能が
期待されます。
【銀泉】
銀泉は泉源により成分は異なりますが「炭酸を含むもの」と「ラドン泉を含むもの」
で大別されます。
炭酸ガスによる毛細血管の拡張で血流が増えるため、高血圧症への効能が期待されます。
■有馬温泉の特異性~有馬型温泉水
通常、温泉は火山の熱で温められて湧出します。ところが近畿地方には火山がないため
高温の温泉として湧くはずがないのですが、なぜか有馬温泉の源泉温度は高いです。
源泉の1つである「天神泉源」の温度は98.2℃とかなりの高温で、火山性温泉なら
ともかく、非火山性温泉でこれだけの高温はとても珍しいです。
さらに掘削深度も浅めで、特徴としては「火山性温泉」に近いのに、活火山から遠く離れ
ている有馬温泉は分類上「非火山性温泉」に属します。
他の特徴としては塩分濃度が高いということが挙げられます。【金泉】は海水の約2倍の
塩分濃度です。塩分濃度が高いということで、殺菌効果、血行促進効果が働き、傷や皮膚病
の他、関節痛などの湯治に古くから利用されていました。
活火山から遠く離れて湧出し、高温で海水の2倍近くの塩分濃度を有する温泉水のことを
「有馬型温泉水」と名付けられるくらい、特異の代表例となっています。
鹿塩温泉(長野)、宝塚温泉(兵庫)は有馬型温泉水へ分類されます。
■非火山性温泉なのに高温な理由
プレートと一緒に引き込まれた海水が直接地表まで上がってくるためです。
600万年前の海水がマントルから噴き出しているのですが、先にプレート
について説明します。
・ユーラシアプレート (大陸プレート)
・北アメリカプレート (大陸プレート)
・太平洋プレート (海洋プレート)
・フィリピン海プレート(海洋プレート)
日本の周りには上に挙げた4つのプレートが存在します。プレートには種類があって
大陸プレートと海洋プレートが隣接すると「沈み込み帯」というものが発生します。
海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込む場所で日本周辺では南海トラフなどが有名ですね。
沈み込んだプレートが戻る際の反動で地震になる場合もあるので、「沈み込み帯」
は地震の原因とも言われています。性質上これは必ず海の底に発生します。と同時に
大量の海水も引き込まれます。
この取り込まれた高温の海水が脱水分解を経て地表まで放出されるわけです。ひと言
で流していますが、海水が高温になる理由、マグマにならない理由もあるのですが
学術要素が入り込むのでここでは簡易に説明します。
フィリピン海プレートには高温エリアと低温エリアに分かれており、高温エリアでは
プレートに取り込まれた海水が、マグマを作らずに温泉として湧出するようなりました。
低温エリアではプレートに取り込まれた海水がマグマを作り、無数の火山が生成されました。
そのため、中国、四国、近畿地方では火山が少なく、九州地方は火山が多い結果となります。
有馬型温泉水の塩分濃度が高いのはベースとなるものが海水であるためです。ちなみに
この海水はいつの時代のものかも研究で判明しており、およそ600万年前のものと
言われています。何ともスケールが大きい話です。
■有馬温泉の楽しみ方
温泉街としては小規模なので観光地としては回りやすいです。ただし、立地的に坂道
が多いため、運動不足の方は筋肉痛に気をつけましょう。
大阪駅から列車で約1時間、神戸の中心地である三宮駅からは列車で約30分とアクセス
がとても便利です。
【散策場所のご案内】
金の湯のすぐ横には無料の足湯があります。塩分濃度が高く、少し高めの湯温なので
保温効果が高く、朝や夜のように寒い時間帯では大変ありがたい存在です。
時間の関係で温泉に入れない方は足湯だけでも楽しんでください。
温泉街の様子です。基本坂道なので足腰が鍛えられます。飲食店の数は少なめ。
ねね像、秀吉像です。向かい合う形で配置されている演出が良いですね。
湯けむり広場を昼と夜で撮影しました。同じ場所でも印象が変わります。
一部エリアはライトアップあるので夜でも散策場所に困らないです。
時期的に桜の写真も挙げてみる。
鼓ヶ滝公園の滑り台と滝。
有馬稲荷神社です。ここにくるだけでもかなりの坂を上っているのに
参道の階段が待ち構えています。
だけど、頑張って進めば・・・
素晴らしい景観を望めます。この後に温泉入るとサイコーです。
有馬ます池。釣った魚は食べることができます。
■おわりに
さて、【日本三名泉】由緒ある名泉~有馬温泉(兵庫)【日本三古泉】について、
いかがだったでしょうか。
観光などを通じてお近くに寄る際は有馬温泉の風情を味わってください。
今回紹介できなかった「有馬玩具博物館」「瑞宝寺公園」をはじめ、思った以上に
巡る箇所はあります。ロープウェーで六甲山頂上へアクセスもできるので、どの世代
の方にも満足いただける絶景と体験が皆さまを待っております。
これから暖かくなり、お出かけしやすくなるので機会見つけて各所を巡ってくださいませ。
それでは次の記事でお会いしましょう。
■おまけに
さて、匠本舗では毎年8月からおせち料理の予約受付を開始しております。
また、当店はおせち以外にもカニを販売しております。
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