■ごあいさつ
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。『ただ』のぐでぐでです。
今回は、監修料亭巡りの記事となります。皐撰の監修でお世話になっている
「さつき」について紹介いたします。
暑い時期となりましたので、納涼床で賑わう鴨川の雰囲気を味わってみたい
と思います。念のため、天候が崩れる場合は別案として準備している、築150年
を超える館で京料理をいただきます。
どちらに転んでも、素敵な時間を過ごせることに間違いなし。
暑さ対策はしっかりして、万全の体制で会席料理を頂戴いたします。
■京料理さつきへのアクセス方法について
列車での最寄り駅は京阪本線の三条駅です。7番出入口を出ると
三条大橋を渡り、そのまま三条通へ進みます。進んでいけば信号があるので
進行方向右手へ進み、木屋町通を北上していきます。
途中、横断歩道を渡ってさらに北を目指せば到着です。
画像で移動ルートも用意しましたのでこれを参考にいただけると幸いです。
地理に詳しい方はともかく、不慣れな方は到着までに時間がかかるので
三条駅からの移動時間は少し余裕もっておくとよいでしょう。
ぐでぐでが当日出向いたときは、雨天+人が多く、画像で示したような想定
ルートで移動できず、人の多いところを避けていたので到着までに15分程度
かかりました。
三条大橋を渡る赤ルート、12番出入口からの青ルート。どちらを使うのか
はお任せしますが、三条大橋から望む鴨川は是非とも見てほしいですね。
2名以上が条件のため、同席者を連れていきます。ひとりと違って日程調整
が本当に難しいです。
■天候については仕方なし
さて、鴨川を眺めながら料理とお酒を楽しむプランは・・・
・・・雨天のため、中止となりました。
そんなわけで、個室でいただくプランに変更です。
さつきでは
・鴨川沿いの個室
・小部屋(個室)
・カウンター席(掘りごたつ式、椅子式)
とありますが、今回は小部屋に通していただきゆったりを過ごすことと
なります。
情緒漂う建物や路地の雰囲気も楽しみのひとつです。
ここは維新の十傑がひとり、大村益次郎の常宿として名を馳せた場所でも
あります。
維新の十傑は、明治維新に尽力した志士のうち、山脇之人『維新元勲十傑論』
(1884年3月刊)において挙げられた特に優れた10人を指します。
■さつきの外観
趣き深い京町家の風景です。細長い敷地に建てられ「うなぎの寝床」と呼ばれ
ます。玄関の間口部分が狭く、奥行きが縦長で深い造りが特徴です。
このような造りとなったのは、京都が都であり人口密集地であったこと。京都
が盆地であるため、直射日光が入りにくく、風通しをよくするニーズがあった
こと。(夏の蒸し暑さの対策として)
というように伝えられています。
■さつきの内観
築150年を超える館はかつては宿として使用されていたため、内装が凝っており
部屋も広々としています。
さらに内からみた外の風景も
■会席料理について1
<本来のメニュー>
〈八寸〉
枝豆と淡竹(はちく)の白和え 順才
天魚(あまご) ばい貝 鬼灯
〈御椀〉
鱧
〈御造り〉
本日の御造り
〈焼物)
稚鮎
〈御凌ぎ〉
とうもろこしのすり流し
〈温物〉
鮎魚女(あいなめ) 加茂茄子
〈強肴〉
鱒の龍皮巻きと平貝の酢味噌がけ
〈御飯〉
御飯 穴子の山椒炊き
ちりめん山椒 香物
〈水物〉
さつき謹製 最中
本来のメニューは上記の通りですが、事前にお願いして料理のグレードを
アップいただきました。特製となるため、今回はメニュー(お品書き)は
無く、何品目という表記となります。
■会席料理について2
ここからがメインの内容です。
「■会席料理について1」のメニューをベースにしているとのことですが、
この後、提供される料理を振り返るとそうである部分、そうでない部分が
あったりします。
今回、紹介する内容については通常のメニューではなく、特注で手配
いただいたものとなります。(通常は提供されません)
京料理さつきのエッセンスを写真からご堪能ください。
ちなみに画像のビールは「生ビール(グラス)アサヒ 熟撰」です。
(納涼床の期間のみ提供)
食前酒というわけではありませんが、飲み干してから、以下のメニュー
をいただきます。
<一品目>〈八寸〉
本来なら、写真右下の料理について触れるべきですが、ぐでぐでも同席者
も黒と白のコントラストが映える、器に目を惹かれました。
鮎が泳いでいるかの如く、鮮やかに表現されています。
お気づきでしょうか。白の模様は塩で盛り付けされています。
元々、黒一色の器に塩が盛られて、模様のように意匠を凝らしています。
通常のコース料理ではやらないとのことです。
(この盛り付けだけでかなりの手間がかかっています)
グラスに入っている梅酒をいただきましてから、右下の盛り合わせを頂戴
いたします。最後に鮎を塩や薬味と一緒に丁寧に美味しくいただきました。
昔の記事で、料理は味よりも見た目で入ってくる情報が大事と書いたこと
があります。今回の品はまさにその通りと実感いたしました。
<日本酒1>
今回のお酒はメニューに合うもの、ということで日本酒だけでいただきます。
(適度に味覚リセットのためお水も頼みます)
月夜のゆりかご 純米吟醸【滋賀・喜多酒造】
<二品目>〈御椀〉
朱色の器から出てくるのは旬の鱧となります。机が黒色なので、朱色は
華やかで色の相性も抜群です。
日本酒が美味しく飲める料理が続くので、次の品が出るまで同席者と
近状を語らいながらお酒を飲み続けました。
お互いに鱧は他所で食べ飽きたのか、鱧については特に言及せず。
<三品目>〈御造り〉
それぞれに対応したタレに漬けていただきます。
どの魚にどのタレをつけると美味しくいただけるのか、これを解明した
人は本当に凄いです。お陰で後世の私たちは早くに最適な組み合わせを
知ることができて、食が楽しめるようになります。
同席者とも話しましたが、家か外食時にこの手の最適な組み合わせを
覚えるようですね。誰かと食事を一緒にすることで学んでいくという
点は共通です。
<四品目>〈焼物)
鰻という贅沢な品が、ひし形を模した洒落た器で盛り付けされています。
鰻は丼で食べることが多く、単品でいただくことが稀なぐでぐでとしては
慎重に少しずつ味わうようにいただきます。
夏バテ解消、疲労回復は勿論として、脳卒中や高血圧予防にも効果がある
ので、健康のためにも今後も食べるよう習慣づけしましょう。
そう思うと【土用の丑の日】ってよく考えられたものだなぁと感心しました。
同席者は鰻を日常的に食べているようで、あっさりと平らげてしまいました。
私の方が先に完食することが多いのに・・・
慎重過ぎるのは良くないかも。
<五品目>〈御凌ぎ〉
煮麺は奈良県が発祥の郷土料理です。そうめんを煮たものなので冬場などで
食べることがあるでしょう。夏でも勿論いただけます。
部屋は空調が整っており、蒸し暑さとは程遠いので夏場でもいただけます。
私も同席者どちらも煮麺はよく食べるので特に言及せず。
<六品目>〈温物〉
京野菜がたっぷりの一品です。このあたりでいいペースで消化したお酒も
なくなったので、このタイミングで併せて注文いたします。
体質の関係で食べられない場合は致し方ありませんが、単に苦手というだけ
食べないのは大変勿体ないことです。会席料理全般に言えることですが、単純
に美味しいだけでなく、健康を維持できるよう様々な栄養素を一気に取り込む
ことができる貴重な機会です。
調理技法が進化した今の時代なら、昔に美味しくないということで食べなかった
食材も美味しくいただくことができるでしょう。
同席者は野菜には拘りがあるので、時間をかけて吟味しながらいただきました。
野菜の中でも茄子が格別に美味しかったです。食感と味ともに抜群です。
<日本酒2>
多賀 秋の詩 純米酒【滋賀・多賀酒造】
これでお酒の注文はラスト
<七品目>〈強肴〉
銀色の器が黒色、朱色と協調して荘厳さを感じさせます。
まさか、ここで岩牡蠣が食べられるとは思いませんでした。
岩牡蠣は夏が旬で大きめでジューシーな味わいとなります。
ぐでぐでは岩牡蠣は食べ慣れているので、特に意見なし。
同席者は貴重な一品に巡り合えたことが嬉しいようで、関西
ではどのあたりで食べられるのか質問攻めにあいました。
関西なら日本海側(京都北部)かな。知人の伝手で明石(兵庫南部)
で食べることもできるけど、城崎(兵庫北部)も選択肢にあると伝え
距離が遠いことを嘆いておりました。
そんな簡単には入手できない一品ですね。
<八品目>〈御飯〉
茄子が美味しかったという話が聞こえていたのか、茄子が用意されています。
お酒をセットで同席者との会話を楽しみながら、時間をかけてゆっくりいただ
きます。(鰻だけは直ぐに完食しました)
<九品目>〈水物〉
甘味は論評せず、美味しくいただくのみ。
■おわりに
天候の関係で納涼床での食事は実現しませんでしたが、一時的に雨が止んだよう
なので納涼床エリアへ足を運びました。
室内でも快適な時間を過ごせましたが、次こそは納涼床での食事について記事を
まとめてみたいと、そう思いました。
雨の場合に備えて、室内側で飲食スペースを確保しているようなので、前向きに
考えるなら、どの天候でも堪能できるとも言えるでしょう。
納涼床エリアは9月末までとのことなので、興味関心ある方は是非とも「さつき」
で素敵な時間を過ごしてみてください。
かつては宿として使用されていた施設なので、室内の快適さは大変素晴らしいです。
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