皆さんこんにちは!匠本舗スタッフのひぐちです!今回は、そんなカニの見た目にまつわる真実と、失敗しない見極め方を正直にお話しします。
閲覧注意?甲羅の「黒い粒」は身入りパンパンの証拠
まず最初に、多くの方がギョッとしてしまう甲羅の黒い粒々について解説します。この正体は「カニビル」というヒルの仲間の卵です。名前を聞くと少し引いてしまうかもしれませんが、ご安心ください。この卵がカニの身(食べる部分)に害を与えることは一切ありませんし、人間に寄生することもありません。
むしろ、私たちカニのプロからすると、この黒い粒がたくさん付いているカニを見ると「おっ!これは間違いなく美味しいぞ」とガッツポーズをしたくなります。
カニビルが多い=脱皮から時間が経っている
カニは脱皮を繰り返して大きくなります。脱皮した直後のカニは、殻が柔らかく身もスカスカです(これを若ガニや水ガニと呼びます)。その後、時間をかけて殻が硬くなり、身がぎっしりと詰まった「堅ガニ(かたがに)」へと成長します。
実は、カニビルの卵が甲羅に付着し、黒い粒として目立つようになるには、それなりの時間がかかります。つまり、「黒い粒がたくさん付いている」ということは、「最後の脱皮から長い時間が経過している」という確実な証明になるのです。
見た目は少しグロテスクかもしれませんが、これこそが最高ランクの身入りを誇る「堅ガニ」である証拠なのです。
■カニビルのまとめ
- 黒い粒の正体はカニビルの卵(無害)
- 付着するのに時間がかかるため、脱皮から日数が経っている証
- 「見た目が悪い=身入りが最高」の合図
「綺麗なカニ」は身入りが悪いの?実はそうとは限りません
黒い粒が良いカニの証拠だと聞くと、今度は「じゃあ、今回届いたツルツルの綺麗なカニはハズレなの?」と心配になってしまうかもしれません。
結論から申し上げますと、綺麗なカニでも身入りが良いケースはたくさんあります。ここで重要になってくるのが「生息地の違い」です。
砂地育ちのカニは美肌の持ち主
カニビルは、泥や岩場などの硬い場所を好んで卵を産み付けます。そのため、岩場が多い海域で育ったズワイガニには多くの卵が付着します。一方で、海底がさらさらした「砂地」のエリアで育ったズワイガニには、カニビルがあまり付着しません。
砂地育ちのカニは、しっかりと脱皮後の時間を経て身が詰まった「堅ガニ」であっても、甲羅が綺麗なままのことが多いのです。
■綺麗なカニのまとめ
- 砂地で育ったカニは、身入りが良くても甲羅が綺麗
- カニビルの有無だけが全ての判断基準ではない
- 見た目以上に「重さ」と「甲羅の硬さ」が品質の決め手
「傷」や「藻」は厳しい自然を生き抜いた勲章
甲羅に傷がついていたり、フジツボや海藻が付着していたりすることもあります。これらもまた、カニが厳しい自然界で外敵から身を守り、長く生き抜いてきた証です。
お客様の中には、こうした汚れを見て「冷凍焼け(品質劣化)しているのではないか?」と心配される方もいらっしゃいますが、甲羅の汚れと冷凍焼けは全く別物です。
品質劣化と勲章の見分け方
冷凍焼けなどの品質劣化が起きている場合、殻の中の「身」そのものが乾燥してパサパサになっていたり、身が黒ずんで変色していたりします。これはNGな状態です。
一方で、甲羅がどれだけ傷だらけで藻が付いていても、解凍した時の身が瑞々しく、美しい赤色や白色をしていれば、それは全く問題のない良品です。外見のワイルドさは、むしろ濃厚な味を期待させる要素でもあります。
■傷や汚れのまとめ
- 甲羅の傷や付着物は自然界で育った証
- 身が乾燥・変色していなければ品質に問題なし
- 中身の瑞々しさが一番の判断基準
他店との違い。「あえて洗わない」ことによる鮮度とコストの真実
百貨店や高級料亭に並ぶカニは、とても綺麗ですよね。実は、あれは見た目を良くするために、タワシなどでゴシゴシと洗浄(ブラッシング)をしていることが多いのです。
「じゃあ、匠本舗のカニも洗ってくれればいいのに」と思われるかもしれませんが、私たちはあえて過度な洗浄を行っていません。それには、お客様にとってメリットとなる2つの理由があります。
1. 鮮度を落とさないため
カニを丁寧に洗おうとすると、どうしても作業中にカニの温度が上がってしまいます。カニにとって温度変化は鮮度劣化の天敵です。水揚げされた鮮度抜群の状態をキープするためには、余計な工程を挟まず、スピーディーに凍結することが最も重要だと私たちは考えています。
2. コストを抑えて安く提供するため
洗浄を行うには、当然ながら人の手と時間がかかります。その人件費は、最終的にカニの販売価格に上乗せされてしまいます。「見た目を綺麗にするためのコスト」をかけるくらいなら、その分価格を安くするか、より質が良い(サイズが大きい)カニをお届けしたい。それが匠本舗のスタンスです。
■あえて洗わない理由のまとめ
- 洗浄工程を省くことで、鮮度劣化のリスクを防ぐ
- 余計な人件費をカットし、お買い得価格を実現
- 「見た目」より「中身(味・鮮度)」と「価格」を最優先
いかがでしたでしょうか。箱を開けた時に少し驚かれるような「汚いカニ」こそが、実は身入りの勲章を持った美味しいカニである可能性が高いのです。
また、綺麗なカニであっても、私たちが厳しい目利きで選んだものであれば間違いありません。どちらが届いても、私たちが自信を持って送り出した「身入り抜群」のカニですので、安心してお召し上がりくださいね。




