牡蠣にあたる理由と予防法 ~生で食べるなら覚悟が必要?~

皆さん牡蠣好きですか?

自分は実はあんまり好んで食べないんですが「大好き」って方多いですよね。

かくいう当店、匠本舗の社長も一番好きな食べ物が「生牡蠣」というくらい牡蠣には目が無いようです。

ちなみに今年の生食用牡蠣の新商品試食の際に調査したところ、うちの会社の社員は半数以上が牡蠣がダメみたいでした( ;∀;)

さてそんな牡蠣ですが、牡蠣と言えば皆さん何を思い浮かべますか?

カキフライに土手焼きなど色々思いつくと思いますが、私が真っ先に思い付いたのは「食中毒」の3文字でした。

今回は牡蠣を食べるうえで切り離せない食中毒問題に関して書いていきたいと思います。


牡蠣にあたる原因は何?

牡蠣にあたる理由で考えられることとして主に考えられる原因は
「ノロウイルス」「腸炎ビブリオ」の2つがあります。

特に一般的に出回ることが多い冬が旬のマガキの場合「ノロウイルス」が圧倒的に多い原因となります。

なぜ牡蠣が他の魚介類と比べて食中毒になるケースが多いのか?という話ですが、
牡蠣などの二枚貝は餌のプランクトンを食べる際に海水を大量に吸引します。
その際に海水中のウイルスを同時に取り込んでしまい、取り込んだウイルスが内蔵に蓄積されることによって、食べた際にノロウイルスを起因とした食中毒になる可能性があるわけです。

なので牡蠣自体がもともとウイルスを持っているということではなく「牡蠣が生息している海域の水質が綺麗かどうか」ということが大事な要素になってきます。
要するに生活排水や汚水が流れ込む湾内で生育した牡蠣はきれいな海域の牡蠣と比べて危険度が高いということです。


加熱用、生食用の違いに関して

「生で食べられる牡蠣は新鮮」という先入観をどうしても持ちがちですが、
上でも書いたように牡蠣に含まれるウイルスは新鮮かどうかではなく、いかにウイルスをため込んでしまう環境だったかに影響されます。
※もちろん鮮度も大切ですよ~

そのため生食用の牡蠣に関しては基準がしっかり定められています。

●成分規格
細菌数は、1g中50,000以下
E.coli(大腸菌)最確数は、100g中230以下
腸炎ビブリオ最確数は、1g中100以下(むき身にしたものに限る)

●加工基準
原料用かきは、海水100ml当たり大腸菌群最確数が70以下の海域で採取されたもの、または100ml当たり大腸菌群最確数が70以下の海水または塩分濃度3%の人工塩水を用い、かつ、当該海水もしくは人工塩水を随時換え、または殺菌しながら浄化したものでなければならない。

●保存基準
10℃以下で保存(生食用冷凍かきは-15℃以下)
清潔で衛生的な有蓋の容器に入れるかまたは清潔で衛生的な合成樹脂、アルミニウム箔もしくは耐水性の加工紙で包装して保存しなくてはならない。

加工基準に書かれているように、「きれいな海域の牡蠣しか生食用にしないでね」と記載されています。

ちなみに注意しないといけないのがノロウイルスの基準はないということです。
大腸菌が少なければノロウイルスも少ないでしょうという考え方ですね。
このあたりはメーカー(加工業者)が自発的に検査しているケースも多いと思います。


あたらないようにするにはどうしたらいいの

牡蠣のあたる原因である「ノロウイルス」は熱に弱くしっかり加熱することで食中毒を防ぐことができます。
厚生労働省のHP上でも「中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱」でノロウイルスを殺すことができると記載されています。

中心部は半生のカキフライとか美味しいと思うんですが、ノロウイルス対策のためにはしっかり加熱した方が良いということですね~
ちなみに一般的に「加熱用」の牡蠣の方が下記のエキスが濃縮され、加熱して食べる分には適しているとされています。

 

加熱したらいいのは分かったけど生食用は?

上記で「生食用の牡蠣は厳しい基準がある」と書きましたが、それでもノロウイルスを完全除去することは物理的に難しいようです。

なので結局のところ「生で食べたら運が悪ければあたる!」ということです。

人間には免疫機能がありますので、少しくらいのウイルスはやっつけてくれるんですが、もともと体調が悪かったり、抵抗力が弱い高齢の方やお子様などは生食は避けておいた方が賢明かもしれませんね。


以上のことから私が導き出した結論はこちら。

①あたるのが怖ければしっかり加熱して食べよう!
②生で食べるなら食あたりを覚悟しよう!

そういうもんだと思って食べるしかないですね( ;∀;)

こんな食中毒の話をしてなかなかご提案しづらいのですが、とっても美味しい「加熱用牡蠣」販売中です。

大粒で食べ応え抜群!
しっかり加熱してお召し上がりください🙄

【大粒】広島県産かき剥き身 約800g