『日本』~海の恩恵にあずかる世界6位の面積を持つ海洋国家

■ごあいさつ
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。『スタッフぐでぐで』です。
気温的には春ですが、たまに肌寒くなる日もあります。
季節の変わり目ゆえ、体調を崩さないようにお気をつけください。

今回は『海洋国家 日本』について紹介いたします。
島国である日本は海との関りが強く、排他的経済水域(EEZ)や
海上輸送など語ることは多いですが、いつから海洋国家としての
取り組みを始めたのか、その取り組みがどのように現代へ
繋がっているのかを紹介したいと思います。

皆さまが学校で勉強したワードも出てくるので、この機会
に思い返してみてください。

 

 

 


■黒船来航(嘉永6年 1853年)まで
黒船来航までの間に国外の勢力と交戦したもののなかで、日本の方針へ
影響を与えたものとしては

・白村江(はくすきのえ)の戦い(天智2年 663年)
⇒百済復興を目指す日本が、新羅・唐連合軍との戦いに臨むも大敗を
喫して、国外進出を断念して国内整備に注力するようになりました。

・元寇(文永・弘安の役)
⇒国外の勢力との防衛戦争を挙国一致体制で勝利した。
国内で政治や軍事を担った朝廷と武士の創意工夫が実ったもの。

個人の主観もありますが、大きくはこの2つと考えます。
他にも当然ありますが、数が多くなるため「大きく」のカテゴリで
絞らせていただきます。

この時代の造船技術は現在のような高い水準ではないこともあって、航行
ルートから上陸できるのが博多と鹿児島に限られます。他のルートは海流
の影響があって、当時の造船技術では安全に航行できないからです。

そのため、当時の日本を統治している組織は国外防衛に関して言えば
博多と鹿児島を警戒するだけでよかったわけです。

 


■黒船来航(嘉永6年 1853年)から
情勢が一変したのは「黒船来航」です。蒸気船2隻を含む艦船4隻が日本
へ来航して、鎖国政策を続けていた日本に開国を迫ったときです。

当時の日本は『太平の世』として長らく続いたため、大規模な戦いがなく
造船技術が200年近く停滞していました。これは国外の勢力と交戦する
機会がなく、海上戦力を保有する必要がなかったためです。

ですが、造船技術の向上により蒸気船が実用化されると、以前のように
博多と鹿児島だけ警戒すればよい時代は終わります。

海上戦力を持たない状態で、江戸湾に黒船が停留することの意味は物資の
海上輸送が中断し、米などの物価が上昇することを指します。
陸上輸送もできますが、輸送量が海に比べて大きく下がるため代わりに
はなりえません。

黒船から艦砲で攻撃せずとも海上封鎖するだけで、市民生活により甚大な
損害を与えることができます。
当時の日本を統治している組織(江戸幕府)はこの事態を理解しており、
武力ではなく外交交渉で話を取り付けたのは、戦っても勝算がないと
認識していたからです。

 


■日本の物資は江戸湾に集結される
自動車、飛行機、鉄道は当然ながら江戸時代には存在しません。
そのため、一度に大量の荷を運ぶ手段は船となります。多くの物資を
必要とする場所は江戸なので、「東廻り航路」や「西廻り航路」と呼ば
れるルートの終着点も江戸になります。

ところが上記の図のように赤線のエリアを封鎖されると荷の運搬が停滞
するので、封鎖を解除するための対応に迫られます。

海上戦力を陸上戦力で排除できるのは、元寇(文永・弘安の役)のとき
みたく、上陸するか近くまで接しているときだけです。
陸上から届かない場所に停留されると排除するためには

1.こちらも海上戦力を以って排除する
2.お願いして動いてもらう

の選択になります。しかしながら、平和な時代が続き造船技術が200年
近く停滞した日本に黒船(蒸気船)に対抗できる戦力はありません。
そのため、外交交渉で話を収めることになります。代償として不平等条約
(日米修好通商条約)を締結させられ、続けて他の諸国とも同様の条約を
結ぶこととなりました。

 

■海洋国家としての取り組み
今回はいつもより私見を多く述べます。『海洋国家 日本』への取り組み
はこの黒船来航から始まったと考えます。

実際に黒船来航直後より、急ピッチに海軍力を整備して対応できる戦力を
整えるよう江戸幕府は動きました。また、後の明治政府もこの流れを継承
しております。

幸いだったのは、当時の日本がこの急ピッチな動きについていけるだけの
体力があったことです。

安政5年 1858年に日米修好通商条約をはじめ他の諸国と締結した
条約をことをまとめて安政五カ国条約と呼びます。
この不平等条約は政府の地道な努力もあって、約50年の月日をかけて
改正することにこぎ着けました。

 

■日本の領海、排他的経済水域など
先人達の努力もあって、現在では上記画像の通り、排他的経済水域(EEZ)
を有しております。領土そのものは多くありませんが、海に関しては世界
6位の面積を持つ海洋国家として今もあり続けています。

 

■海上輸送
今では日本近海だけではなく、他国より必要な物資が安全に届くよう航路
を守る活動も行っています。

一国の通商及び戦略で、重要な価値を有し有事に際して確保すべき
海上交通路のことをシーレーンと呼びます。
近年の日本は原油、天然ガス(LNG)の他、多くの食料を海外より輸入
しているため、海上の安全と海上輸送はいかに重要なものであるか認識
できると思います。

 

 

■おわりに
さて、『日本』~海の恩恵にあずかる世界6位の面積を持つ海洋国家について、
いかがだったでしょうか。

日本と海は古来より長く付き合い、造船技術が未発達だった時代には海流
そのものが日本の盾として機能し事実上、博多と鹿児島以外への上陸は不可
でした。造船技術が発達した今の時代は漁業や海運で日本に大きな恩恵を
もたらしてくれます。
今後も、海は日本にとってかけがえのない存在として語り継がれていく
でしょう。

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最後まで本記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。