福を重ねる【お重箱】重箱のいわれから、材質、価格まで調べてみた

お節の準備はお済ですか?
今回はお重箱のについてお問合せいただくことがありましたので、お重箱についてのお話。

◆そもそもなぜお節料理はお重箱に詰めるのか?
重箱の意味といわれ

おせち料理といえば、お重箱にご馳走が詰まったイメージが浮かびますね。
正月料理は神様へのお供え料理であり、縁起物としての位置付けがありました。
江戸時代後期から重箱に詰められるようになり、三が日に食べるよう保存性や、お弁当のような利便性から広まり、このころから「おせち」と呼ばれるようになったのだとか。

そこに縁起物を詰めたお重は「めでたさが重なりますように」と願いも込められるようになりました。
諸説ありますが、四段が基本。完全を表す「三」にもう一段重ね、さらに縁起を担いで「与の重」と表現することで“福”を詰め込んでいるのです。

◆お重ごとに詰めるものにルールがあります

お重の読み方は、一の重、二の重、三の重、与の重といいます。
「四」は「死」を連想させること縁起が悪いという理由で、「四の重」とは言わずに「与の重」と呼びます。

そしてお重ごとに詰める料理が決まっています。

一の重は「祝い肴」 縁起物を詰めます。
黒豆、数の子、田作り、など

二の重は「口取り」 「口取り」とは、会席料理の際に最初に出される料理のこと。
伊達巻き、昆布巻き、紅白なます、など
酢の物だけかと思いましたが、あまい物もはいります。

三の重は「焼き物」 照り焼き、松笠焼き、など
メインディッシュになるものが多いです。

「与の重」には神様からの授かった福を詰めるために空にします。
このようなことは誰が考え、実行して広めたのか気になりますね(笑)

料理の意味についてはこちら→
https://skynet-c.jp/blog/article01/category/yajima/20201028-632/

最近では五段、六段のおせちも。めでたさも福もますます高く重なって、新春に喜びがあふれます。

意味や形式にいろいろ諸説等ありますが、当店のおせちは、
多少の基準はあるものの、形式にこだわりすぎずに、
現代のおせちとして美味しいものであること、見た目の彩を優先してます。

◆通販の重箱は何でできている?

お重箱の材質であったり、処分するときはどうすればいいのか?と
お問い合わせいただきます。大半のおせちは黒い3段のお重箱です。
一見、軽くて頑丈、さらに水をはじくと何でできているのかわかりにくいですよね。

答えはフィルムを貼った合板紙でできてます。
捨てるときは燃えるゴミに出してください。
お重箱の構造はこんな感じ。

外縁は3層折り返しの6枚に、赤と黒の板2枚で計12枚。
底は3枚の合板紙。

フィルムで水をはじくので完全防水になっているか試してみました。

水を入れ一時間放置してみました。

水分を存分に吸って漏れてました。
さらにふやけて分離してます。

濡らして気がついたのですが、水につければノリが弱くなるので、お重箱がつぶしやすくまります。ゴミに出すとき、かさ張り捨てにくいお重箱ですが、分解して出すとき手でバラバラにできるで、壊しにくいときは水につけてもいいかもですね。

再利用の場合は、ふき取りか、さっと洗ってすぐに乾かすのがおすすめです。

◆紙でもしっかりした重箱。実はの価格。捨てるのはもったいない?

お重箱はしっかり作られているので、小物入れ等再利用される方も多いと思うのですが、値段ってどのくらいしてるのでしょう?

しっかりした重箱は桐を使った厚みのある木材に、飾り彫りや、漆塗りなど、かなりの価格になり、販売価格が数十万になってしまうので価格を抑えるためにそんな重箱は使ってられません。ですが当店のお重箱は特注でご用意してます。

安いものでも原価は3段1セットあたり動画サブスクに加入できるくらいの金額はします。末端価格はないのかとグーグルショッピング検索すれば
1,600円~2,500円+送料980円とかなりの価格ですね。

捨てるのはちょっとためらいますね。

【追記】もったいないので、お重箱を再利用してみました
お重箱を再利用してみる 岩元「極」6段重

お料理も大事ですが、お重箱も大事なおせちの一部です。
おせち料理をいただくときお重箱も少し見てもらえたらうれしいです。

この記事を書いたのは↓↓

スタッフ 橋本

匠本舗 販売促進デザイン部

漫画は人生の教科書と思うデザイナー
アクティブ系インドア派としてゲームとジムトレーニングの両立を目指す。